パラグアイにおける日本語教育の今後

パラグアイ日本人会連合会では、日系子弟の日本語教育を事業の大きな柱とし、以下のような方針を定めています。

 

パラグアイにおける日本語教育の今後

2002年4月
パラグアイ日本人会連合会
全パ日系人教育推進委員会

2006年にパラグアイ日系人移住は70周年を迎える、このパラグアイ日系社会で日本語教育は今、新しい局面に立っている。これまでのパラグアイ日系社会は、海外日系社会の中で一番日本語が日頃話される日系社会であった。それが後述のように、都市部日系社会から顕著に変わりつつある。しかし、私達は日本語が、私達が子孫に誇りを持って継ぐべき日系人の資産:日本文化の重要な部分と考え、今後も意欲的に日本語・国語教育に取り組んで行きたい。

さて、現在、日本語教育が立つ新しい局面とは次のものである。

  1. 日本語教師が一世から、二世の世代に移りつつある。
  2. 都市部の日系社会を中心に日系人と非日系人との婚姻が進み、都市部日本語学校の幼稚部、小学校低学年で片親のみ日系人の子供の占める比率が50%を超えている。これはかってはパラグアイの殆んどの日系家庭で日本語が常用され、長い間、国語教育が行われて来た基礎を崩そうとしている。国際協力事業団直轄移住地を中心とした農村部では、少子化と日系人口の減少により、日本語学校新入生の減少が見られる。
    これらの実情から国語教育に加え、近年日本語教育の導入が各日本語学校で行われているが、今後ますますその傾向が高まる。
  3. 2の状況もあり、三年前にパラグアイで小学校1年生の国語教育以前の教材として、独自の教材「にじ」と付随する「おけいこちょう」と「えたんごちょう」も作られた。これの「指導書」と「練習問題」など、「にじ」の有効な利用が出来る副教材を、先進諸国の教材を参考にしながら開発して行きたい。

また、上のような局面に対処するため、連合会では2002年度以降、連合会の教育部門特別委員会:全パ日系人教育推進委員会と教師のパラグアイ日本語教育研究協議会(パ日教)を一体化させ、その一層の活性化を図っている。その委員会の今後の活動目標には1)新しい教師の養成と、教師の能力開発。2)優れた教師が成果を上げる教育の環境作りと挙げられている。

また具体的には、以下のような対策を考えている。

  • 新しい教師の養成の為に、日系高校生・大学生が日語教師の見習い・実習を行う補助教員制度をすべての学校に設ける。これにより教師が国際協力事業団、交流基金等の研修制度を十分に利用出来るよう、各日本語学校に教師の人的余裕を持たせる。
  • 国際協力事業団の教育助成事業(日本語教師合同研修)の一層の充実を図る。例えば、新任教師を対象にした集中講座を充実させ、従来の初級講座に加え、中級講座を今年から設け、将来は上級講座も設ける。また資格試験を行い、能力を評価し、教師の励みにし、報酬にも反映するよう各日本人会と協議する。推進委員会で全国の教師の資料をデータ-・ベース化し、本人に教師手帳の発行も行う。
  • 教師の合同研修にあわせ教育推進委員会の全体会議を開く。これに全国の日本人会会長・教育担当理事ほか開催地の父母も集め、教師との交流や、講演会・シンポジウムの開催等も行う。これにより次代をになう青少年育成を日系社会全体の課題とする、意識の改革を行う。
  • 集中講座、合同研修の他に開催する教育分科会、国際交流基金巡回セミナー等を有機的に組み合わせ、効果の最大化を図る。
  • 集中講座、合同研修に教師並びに各日本人会の負担を増し、関心と意欲を増させる。これにより従来、助成金に頼りすぎていた教師養成を、教師、日本人会、連合会共に見直す。
  • 日本語教育に父母がこれまで以上の経費を負担しても、それだけの価値が有ると思われるように、教師の能力開発、日本語教育に各日会が積極的に取り組み、教育成果の拡大を図る。
  • シニアボランティアの指導と、交流基金からの各種教材を利用しながらの教材開発を重視する。今年は毎月、2日間かけて行い、教案の作成、モデル授業の実施など教師の能力開発にも利用する。そこで学んだ事を教師が母校に帰り、同僚教師と近在の日本語学校教師に指導できる体制を作る。

 

以上

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